京都府宇治市伊勢田にある稲垣産婦人科です。専門の婦人科診療はもちろんの事、女性の為の漢方診療を行っています。

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稲垣産婦人科の漢方薬自験例

内科的なもの

  • 症状

    漢方薬

感冒 参蘇飲、小青竜湯、麻黄附子細辛湯、清肺湯、麦門冬湯、小柴胡加桔梗石膏、川きゅう茶調散、葛根湯

『感冒』参蘇飲という処方があります。
ほとんどの風邪にファーストチョイスとして使えます。
早く服用すればするほど効果があります。また胃腸に効く生薬が含まれますので胃腸の弱い方の感冒にも適しています。眠気などの副作用は一切ありません。

さて、感冒には勿論いろいろな症状があるわけですが、以下の処方をそれぞれ単独で用いるか、参蘇飲と合方して用います。

【くしゃみ鼻水がきつい場合】
小青竜湯がよく効きます。麻黄附子細辛湯もよいでしょう。【寒気がきつい場合】麻黄附子細辛湯がよいと思います。咳が激しくなってきた時には清肺湯の出番です。同じ咳でも夜中にこみ上げるような空咳がしつこい時には麦門冬湯がファーストチョイスでしょう。

ところで唾液を飲み込むと、喉に鋭い痛みが走るタイプの感冒をよく引くかたはいませんか?
そういう方には小柴胡加桔梗石膏が絶対のお勧めです。
皆様おなじみの葛根湯はどういうタイプの感冒によいかというと、節々が痛く肩がこり後頭部が痛い症状の感冒にまさにぴったりなのです。頭痛が非常に強いタイプとなると、川きゅう茶調散です。

川きゅう茶調散は感冒以外の頭痛にも良く効きます。感冒が長くなってしまいましたが実はこれでも良く効く処方のほんの一部にすぎません。安全で感冒に良く効く漢方薬を是非試していただきたいと願っております。

高血圧 釣藤散

『高血圧』二千年以上昔から発展を続けている漢方医学には勿論(血圧)という概念はありません。

血圧計が登場したのはほんの近年なのですから、血圧を低く又は高くすることを目的とした漢方薬は存在しないのです。しかし高血圧に伴う頭痛、めまい、イライラ、不眠、といったいわゆる高血圧隋伴症状に有効な処方があります。釣藤散です。これを服用しても血圧がすぐに下がる訳ではありませんが高血圧随伴症状にはよく効きます。まず不快な症状が取れてから少しずつ血圧が正常化していくのです。

降圧剤で血圧は下がったけれど不快な症状がなかなか取れないという時にはうってつけの薬です。

釣藤散は脳の血流を改善して効果を発揮することが判っていますが、そのため『老年性認知症』にも効果が期待出来るだろうと言われています。

低血圧症 半夏白朮天麻湯、苓桂朮甘湯、補中益気湯

『低血圧症』前述したように血圧を高くする目的のために作られた処方はありませんが低血圧に伴うめまい、立ちくらみに有効な漢方薬は存在します。動悸のところで述べた苓桂朮甘湯が目眩、立ちくらみに大変良く効きますし、半夏白朮天麻湯も同様です。一方低血圧に伴う(倦怠感)が強い場合には補中益気湯が元気回復をもたらします。

口内炎 半夏瀉心湯、黄連解毒湯、温清飲、清心蓮子飲

『口内炎』口の中に小さな潰瘍が出来て食べ物がしみて痛いことがあります。
大抵は半夏瀉心湯か黄連解毒湯、または両方の合方でよくなります。
温清飲や清心蓮子飲で効果のある場合もあります。

咽喉頭異常感 半夏厚朴湯

『咽喉頭異常感』咽後部に異物感、狭窄感などがあるので診察を受けたが異常なしと言われても気になってならない、ということがあります。

漢方医学ではこれを梅核気と呼びますが、半夏厚朴湯が良く効くことが多いようです。

急性胃炎 半夏瀉心湯、平胃散、三黄瀉心湯

『急性胃炎』飲みすぎ、食べ過ぎに起因して胃痛、吐き気、嘔吐を起こした状態に対してはファーストチョイス的に半夏瀉心湯が効きますが症状がよりきつい場合にはこれに平胃散、三黄瀉心湯を合方したものが高い効果をあげます。

二日酔い 五苓散

『二日酔い』知る人ぞ知るつらい症状です。
胃の症状については急性胃炎として対処すればよい訳ですが、もうひとつ強い味方があります。
頭痛、口渇があり、吐き気、嘔吐がある場合には五苓散が非常に良く効くので一度お試しください。

胃痛 安中散、柴胡桂枝湯、四逆散

『胃痛』胃を冷やすことによる痛み、つまり冷たい飲食物を摂取しておきる痛みや冷え性でよく胃痛を起こす方には安中散が有効です。ストレスによる胃の痛みには柴胡桂枝湯あるいは四逆散を用います。

胃のもたれ 六君子湯

『胃のもたれ』普段から胃のもたれに悩んでいる方は是非六君子湯を試みてください。胃がすっきりしたとよろこばれる方が多いのです。

しゃっくり 呉茱萸湯

『しゃっくり』しゃっくりがなかなか止まらないときには呉茱萸湯が奏功することがありますが、一包服用で止まった例を経験したことがあります。

冷えによる下痢 人参湯

『冷えによる下痢』冷たい飲食物(ビールなど)や果物を多量に摂取するとおなかの内部から冷やすことになりますしクーラーで下肢を冷やすと冷えた血液が腹腔に帰るためおなかの内部から冷やすことになりその結果腹痛がおき腸の蠕動が亢進して消化が不十分のため下痢が生じてきます。このような場合に人参湯がおなかを温めると腹痛、下痢が止まります。

慢性の下痢 啓脾湯

『慢性の下痢』それに対し小児など、普段から胃腸が弱くて慢性的に下痢を繰り返す場合は啓脾湯で胃腸の機能を高めることで慢性の下痢が解消してまいります。

激しい下痢 半夏瀉心湯

『激しい下痢』糖尿病性、あるいは薬剤の影響などによる激しい下痢には半夏瀉心湯のエキス顆粒剤の倍量服用が卓効を示します。

便秘症 麻子仁丸

『便秘症』普通の便秘症は大黄甘草湯で解消される例がほとんどですが、老人や痩せ型で水分の少ない人は腸内が乾燥して便秘するわけなので腸を潤す作用のある潤腸湯や麻子仁丸のほうが適しています。

膝関節痛 防己黄耆湯

『膝関節痛』防己黄耆湯は膝が痛くて腫れ、水がたまりやすい症状にも良く効きます。

腰痛 八味地黄丸

『腰痛』疎経活血湯と五積散がそれぞれかなり効果があります。お年寄りの軽度から中等度の腰痛なら八味地黄丸がファーストチョイスでしょう。

頭痛 川きゅう茶調散、呉茱萸湯、五苓散、釣藤散

『頭痛』頭痛に対して私どもは川きゅう茶調散が有効な例が一番多いようです。その他お腹の冷えとむかつきを伴う頭痛には呉茱萸湯が良く効きますし、尿の出が悪いか口渇を伴う頭痛には五苓散が奏功することが多いといえます。高血圧に伴う頭痛、特に早朝の頭痛には釣藤散が効きます。

打撲、捻挫 通導散

『打撲、捻挫』打撲や捻挫で腫れたりしたときに外科的治療と併用して桂枝茯苓丸と通導散の合方を服用すると受傷部位の皮下出血の吸収を早め血液循環を良くすることで治りが格段と早くなります。

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婦人科的なもの

動悸 炙甘草湯、苓桂朮甘湯、柴胡加竜骨牡蠣、半湯夏厚朴湯、香蘇散

『動悸』心臓疾患による動悸は勿論専門医による治療と管理が絶対必要ですが、検査では異常がないのに動悸に悩まされとくに治療の必要もないと言われている人がいます。そういうかたは是非、炙甘草湯を試して見てはいかがでしょう。本方は中国では心臓疾患の治療薬としても使われています。

動悸だけではなく、不安感や恐怖を伴って『心臓神経症』と診断されている方には苓桂朮甘湯または柴胡加竜骨牡蠣湯の服用をおすすめします。後者は不眠にも良く効きます。不安感や恐怖感よりもむしろ気分が暗く沈み込んでやる気の起きない(抑うつ型)の精神症状には半夏厚朴湯または香蘇散または両方の合方に効果が期待できます。勿論神経内科や精神科の薬と併用してもかまいません。

冷え性 当帰四逆加呉萸生姜湯、温経湯、当帰芍薬散、五積散

『冷え性』女性に最近さらに増えているといわれている冷え性ですが、ダイエット志向、ストレス増加、薄着など生活習慣の偏りがそのまま原因になっていると指摘されております。

生活習慣の是正がまず大事な事といえます。実は西洋医学には冷え性という概念が存在しないので治療薬もありません。

それに対して漢方医学は寒証、寒邪、水毒と言った表現からも判るように人体に生じる冷えによる病変を的確に把握しています。

従って冷え性に対する漢方処方もたくさんあります。

たとえば冷え性でよく頭痛、下腹痛を起こす方には当帰四逆加呉萸生姜湯が、月経不順を伴う方は温経湯が、体力がなく生理痛を伴う方には当帰芍薬散が、冷えのぼせがあり腰痛を起こしやすい方には五積散が、それぞれ良く用いられますがこれらもほんの一部にすぎません。

脂肪太り 防風通聖散

『脂肪太り』高蛋白、高脂肪の食事の摂取、アルコール飲料の飲みすぎそれに運動不足が重なると、折角取り込んだ栄養は消費されずに、漢方医学的には食毒といわれる存在となり、肥満を起こすばかりか高脂血症、高尿酸血症(痛風)、糖尿病、脂肪肝、動脈硬化、心筋梗塞、脳血管障害など多くの生活習慣病を起こす原因になります。

防風通聖散はこの食毒の排出を促す薬剤ですので脂肪太りタイプの肥満に有効ですし、多くの生活習慣病の予防にもなります。

水太り 防己黄耆湯

『水太り』汗をかきやすく、下半身がむくみやすい、水太りタイプの肥満には防己黄耆湯がおすすめです。

貧血症 十全大補湯、補中益気湯、加味帰脾湯

『貧血症』鉄剤の内服で胃腸障害を起こしたり、静注で気分が悪くなったりする人に漢方治療が適しています。十全大補湯や補中益気湯が良く効きますが、不眠やうつ状態を伴うケースには加味帰脾湯を選びます。

不眠症 酸棗仁湯、柴胡加竜骨牡蠣湯

『不眠症』催眠剤の使用はできるだけ少量にすべきですが、漢方薬の使用でそれを期待することが出来ます。酸棗仁湯の服用で習慣性の心配なく、寝つきや睡眠深度の改善を認めた例を多く経験しております。不眠のほか動悸や不安を伴う場合は柴胡加竜骨牡蠣湯が有効です

疲れやすい 補中益気湯、清暑益気湯

『疲れやすい』これはもう補中益気湯がまず選択されるべき薬剤といえます。疲れやすく、元気がなく、食欲もなく、汗をかきやすいこういった症状に投与すると体調が見る間に回復していく場合が多いのです。一方普段はそうでもないのに暑くなると特にぐったりする人には清暑益気湯がおすすめです。

外痔核 乙字湯

『外痔核』軽い痔核でしたら乙字湯の内服でかなりの効果を期待できます。また肛門の痒みにも乙字湯は効果がありますが、それに消風散を合方すると良いでしょう。

肩こり 葛根湯、加味消遥散

『肩こり』感冒薬として有名な葛根湯はじつは肩こりの薬でもありましてこれ単味でもかなり有効ですが、私どもではこれに加味消遥散を合方して高い奏功率をあげています。

四十肩、五十肩 二求湯

『四十肩、五十肩』上腕が痛くて持ち上がらない四十肩、五十肩に対して二求湯が高い有効率があります。

生理不順 四物湯

『生理不順』生理がとびとびになったり、何ヶ月も遅れてしまう状態は何かの原因で卵巣機能の低下を来たしたためですが、それに対してホルモン剤を使用することは、場合によってはかえって卵巣機能をさらに弱めてしまう恐れがあります。四物湯を服用することで脳下垂体、卵巣、子宮といった生殖系全体をゆっくり健康な状態に回復させることが出来ます。つまり副作用なく生理を順調にする漢方薬です。

生理痛 当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、芍薬甘草湯

『生理痛』生理痛に対しては当帰芍薬散または桂枝茯苓丸を使用しますが近頃は両方を合方することがむしろ多くなっています。鎮痛作用の強い芍薬甘草湯をさらに合方することもあります。

更年期障害 抑肝散加陣皮半夏、女神散、柴胡加竜骨牡蠣湯

『更年期障害』当院で現在までのところ一番多く処方しているのは加味逍遥散で、かなり有効例も多いのですが、今後抑肝散加陣皮半夏、女神散、柴胡加竜骨牡蠣湯なども証に応じてと紆余例を増やしていこうと思っております。

情緒不安定症(ヒステリー) 甘麦大棗湯

『ヒステリー』ヒステリーとは不安で落ち着きがなく、突然悲しんだり、怒ったりするような症状を示すようですが甘麦大棗湯がそれに対し有効です。

子宮筋腫 桂枝茯苓丸

『子宮筋腫』子宮筋腫には桂枝茯苓丸を投与するとごく小さい筋腫以外筋腫そのものの消滅は無理のようですが、筋腫の発育を抑制する効果は間違いなくあるようです。

乳腺炎 葛根湯

『乳腺炎』には葛根湯を使います。葛根湯は感冒薬であるとともに肩こりにも効きますが、乳腺炎に対しても私どもの経験から言っても卓効を示します。また乳汁分泌不全に対しても葛根湯は有効です。

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